近視の種類と症状
近視の種類
遠くのほうをみるとうまくピントが合わず、はっきり見えないのは、屈折異常が原因である。このうち近視というのは、遠くから入ってきた光が、網膜よりも前に像を結ぶために起こる。
近視は、単純近視(良性近視)と病的近視(悪性近視)に分けられる。単純近視は、視力回復という点に関する限り、コンタクトレンズやめがねを使って矯正視力が出れば問題はない。一般に小学校高学年ほどから中学校くらいから始まることが多いことから、学校近視とも呼ばれる。
矯正視力が出やすい単純近視に対し、病的近視の場合は、めがねをかけても視力はさほど回復しない。近視の人の約1パーセントがこのような病的近視にあたる。
近視は、ふつう、眼球の奥行き、つまり眼軸が伸びて起こる。眼軸を縮めることは不可能なので、角膜の屈折力を弱めることによって、近視を改善し、視力を回復させる。
近視の手術には、次の2つの方法がある:
・メスを用いる放射状角膜切開術・・・RK
・エキシマレーザーを用いる角膜切開術・・・PRK
しかし、手術後長い間に、角膜がにごるなどの合併症が起こる可能性がある。また手術の効果が不安定であり、中年以降は近視のほうが便利な点もあるといった問題はある。手術を受ける場合には、これらの問題点を充分に考慮し、眼科医師から説明を受けること、そして自分自身で納得したうえで手術を受けるかどうかの判断をすべきだろう。
近視の症状
近視の人の大多数は、めがねやコンタクトレンズで視力の回復、矯正が可能な、単純近視である。ごくわずかであるが、病的な近視の場合がある。眼科医師の間では、単純近視も病的近視も含め、近視は遺伝的な素質が強く関係しているとみる説が大勢を占めている。したがって、勉強のしすぎや暗いところで本を読んだから近視になったということはないし、近視治療で治ったというのも例外である。
日本には、「仮性近視」あるいは「偽近視」という考え方がある。読書や勉強など、近くのものを見る作業を続けたために一時的に近視の状態になったというものである。これは日本独自の理論であり、最近は否定的にとらえられている。
近視になると、遠いところをみるときにぼやける。近いところは良く見える。単純近視の場合は、近視の度が比較的軽いことが多く、めがねをかければ正常の視力まで矯正可能である。近視の人は、近くを見るときには正視の人よりも調節しなくて良いので、現代のように近くを見ることが多い社会では、かえって疲れにくいという利点もある。
単純近視は、小学校高学年から中学生ほどから始まるのに対し、病的近視の場合は、幼児期から始まり、急速に進行する。近視の度も強く、めがねをかけても視力が0.1や0.2までぐらいしか視力の回復は望めない。眼球がかなり大きくなるので網膜が引き伸ばされ、薄くなっている。そのため、目を打撲するなど、ちょっとした衝撃で網膜に裂傷が生じ、網膜はく離を起こす危険がある。